<女子ゴルフ:ワールド・サロンパス・カップ>◇最終日◇12日◇茨城・茨城GC西C(6669ヤード、パー72)◇賞金総額1億2000万円(優勝2400万円)

 2打差の2位から出た茂木宏美(36=赤城CC)が5バーディー、1ボギーの68で回り、通算9アンダー279でメジャー初制覇を果たした。全面サポートする夫の窪田大輔さん(31)と二人三脚で、2季ぶり6度目のツアー優勝を実現させた。2位は同7アンダーの佐伯三貴(28=日立アプライアンス)、首位スタートの森田理香子(23=リコー)は同6アンダーで3位だった。

 最終18番、茂木は出迎えた夫の大輔さんと抱き合った。「主人は、私」。一心同体の夫に、涙ながらに感謝の言葉をささげた。

 完勝だった。同組で飛ばし屋の佐伯と森田にドライバーで20ヤード以上置いていかれても、第2打以降で5本のフェアウエーウッドを駆使してグリーンをとらえた。5番パー5では、第2打をグリーンそばまで飛ばした2人に対し、残り70ヤード地点に刻んだ。得意の50度のウエッジで3メートルに寄せてバーディー。通算7アンダーで首位の森田に並んだ。

 さらに9番では残り160ヤードを9番ウッドで軽く打ち2メートルにつけてバーディー。後半も2バーディーを奪い、18番をボギーにしても余裕の勝利だ。「勝つには、自分のゴルフに徹し切らなくちゃ駄目。グリーンは徹底的にセンターを狙い続けた」と振り返った。

 若手が活躍していた3年前、ゴルフを続けるか迷ったときがあった。そこで交際中だった大輔さんに「やりたいんだったら、限界までやればいい。『もう十分』と言われるまでサポートする」と言われた。「あれがプロゴルファーとしての第2幕のスタート。だから頑張れた」と振り返る。

 その年10月に結婚、メジャー制覇を目標に二人三脚のツアー生活が始まった。大輔さんが掃除、洗濯、料理の全てをこなし、さらに朝30分、夜40分のマッサージも。史上8番目の年長記録となる36歳17日でのメジャー初制覇につながった。

 この日は母の日。母サト江さん(66)は、父太三男さん(67)と会場で優勝を見守った。25歳でプロテスト合格するまで「今年は占いで悪いんだからしょうがない」と励ましてくれた。兵庫に住む大輔さんの母三津子さん(56)にも「嫁らしいことはしてないのに、息子を私のところに送り出してくれた」と感謝する。

 メジャー制覇で、来季から3年のシードを獲得。家族を増やすチャンスとも考えられるが、「子供のことは分からない。今の主人に支えてもらうスタイルで、もっと頑張っていきたい」。子作りは当面、封印。次の勝利へ向かって、また新たな二人三脚が始まる。【小谷野俊哉】

 ◆茂木宏美(もぎ・ひろみ)1977年(昭52)4月25日、群馬県みどり市生まれ。桐生女高3年で、父親に勧められてゴルフを始める。卒業と同時に静岡・朝霧CCに研修生として入社。02年プロテスト合格。04年リゾートトラスト・レディースで初優勝。昨季は賞金5332万9386円でランク14位。159センチ、57キロ。血液型B。