<男子ゴルフ:日本プロ選手権日清カップ>◇第2日◇17日◇千葉・総武CC総武C(7327ヤード、パー71)◇賞金総額1億5000万円(優勝3000万円)
松山英樹(21=東北福祉大)が、罰打で後退した。2日連続ノーボギーでラウンドを終えたかに思えたが、テレビ映像で15番パー4の第2打を前に、ボールを動かしてしまったことが発覚。元に戻さずショットしていたため、2罰打が科された。結局2バーディー、1ダブルボギーの71となり、首位と4打差の通算4アンダー4位となった。
2日連続のノーボギー。首位と2打差の通算6アンダーで第2ラウンドを終えた松山は、ホッとした表情で18番グリーンを後にした。しかしすぐに大会スタッフに呼びとめられ、けげんな表情でスコア申告ブース内へ。なにやら説明を受けた後、厳しい表情で大会本部へ移動。再びブースへ入った後、松山のスコアが同4アンダーに修正されたことが発表された。
実は15番パー4で、2罰打が加えられる違反があった。左の林の中からの第2打。6番アイアンをボール後方にソール(接地)した瞬間、フェースに向かってボールが動いた。これがテレビ中継用のアップ映像にとらえられた。動かしたボールを元に戻さず打てば、2罰打の対象となる。一般向けの生放送ではなかったが、関係者は大会本部などで生の映像を見ていたため「物言い」がついた。
大会本部で映像を見た松山は、ボールが動いたと認め、罰打を受け入れた。
松山
スロー映像で見たら、半転がりくらいしていました。アドレスじゃないけど、ソールした時に動いた。グリーン方向を見ながらソールしたので、ボールを見ていなかった。元に戻せば1罰打で済んだのに、よく見てなかったのが悪かったですね。
このホールは3メートルのパットをねじ込み、見事にパーセーブしていた。第1打を林に打ち込みながらも、506ヤードと非常に長いパー4を切り抜けたことが、ノーボギーのラウンドにつながっていた。それだけに、後から突きつけられた2罰打は、スコア上だけでなく精神的にも大きなダメージとなりうるものだった。
それでも松山は潔く認めた上で「いいんじゃないですか。勉強です」と言い残し、会場を後にした。アマ時代にも中国での試合で、プレーの詳細が見えないくらい遠方の運営スタッフからクレームをつけられ、罰打を科されそうになったことまである。動じることはない。東北福祉大の阿部靖彦監督も「今後はラフなどで、ソールせずに打つとか、注意をしていけばいいんです」とうなずいた。
松山は「ペナルティーは痛いけど、トップと4打差でおさまってくれているので、明日1日頑張って差を詰めたい。最終日には優勝争いをしたい」と次のラウンドを見据えた。ミスを悔やむよりも、糧として前進することを選ぶ。【塩畑大輔】
◆止まっている球が動いた場合
球が動く原因をプレーヤーがつくった場合、1罰打の対象となる。この場合、元の場所に戻してプレーをする必要があるが、元に戻さないとリプレース違反となり「一般の罰」として2罰打の対象となる。<過去の指摘によるルール違反判明例>
◆11年1月・欧州ツアー、アブダビHSBC選手権
ハリントンがグリーン上で球をセットし、ボールマーカーを取る際に、わずかにその球が動いたことをスコア提出(アテスト)後にテレビ視聴者から指摘を受け、失格となった。
◆13年4月・マスターズ
ウッズは第2日、15番の第3打を池に入れ、その後の処置でドロップ位置の違いを視聴者に指摘されたが、ルール委員会は「問題なし」。その後のウッズの会見で誤所からのプレーと判明。失格騒動にもなったが、11年ハリントンの失格問題以降、アテスト後の視聴者指摘などによるルール違反は失格にならないと改正。ウッズは2罰打を受け、第3日をプレーした。

