<米男子ゴルフ:全米オープン選手権>◇最終日◇16日◇米ペンシルベニア州メリオンGC(6996ヤード、パー70)◇賞金総額800万ドル(約7億6000万円)優勝賞金144万ドル(約1億3680万円)
初出場の松山英樹(21=東北福祉大)が世界最難関コースに打ち勝った。6バーディー、3ボギーで大会ベストスコアに並ぶ67をマーク。通算7オーバーの287で10位に入り、来年の出場権を獲得した。日本選手のトップ10は04年4位の丸山茂樹以来、通算5人目。10位は初出場の日本勢では87年尾崎将司の17位を超える最高位となった。世界ランクも49位と初めて50位以内に上昇した。ジャスティン・ローズ(32=英国)が通算1オーバーの281でメジャー初優勝を果たした。
松山が世界にその実力を示した。6バーディーを奪い、大会ベストに並ぶ67をマーク。39位から10位までジャンプアップした。
最難関コースを攻略した。「1日だけとはいえ、この難しいセッティングで3アンダーを出せたのは自信になる。このゴルフを続ければメジャーで優勝争いに絡める」。本物の手応えが残った。
今大会は7000ヤードを切る短いコースだが、その分、難度は高い。狭いフェアウエーに厳しいラフ、微妙な傾斜。ましてや最終日はピン位置やグリーンの速さなど、世界のトップ選手も音を上げるセッティングだった。平均スコアは74を超え、優勝スコアは1オーバーだった。
その状況下で、松山は攻めた。迷いのないスイングで、第1打で的確にフェアウエーをとらえた。外したのは1番と5番だけ。「こういうセッティングだから第1打から正確性を求められる。自分の思い通りに打っていった。うまくいきました」。前日練習したラフからのショットは、試さずにすんだ。4日間のパーオン率69%は全体の7位だ。
7番ではフェアウエーから第2打をピン奥1メートルにピタリ。大歓声に手を上げて応え、バーディーを奪った。圧巻は10番からの3連続バーディー。10番では40ヤードのアプローチを50センチにピタリ。11番は下り6メートルのフックラインのバーディーを決め、右拳を突き上げた。12番ではグリーン右奥のピンを攻めて4メートルにつけてバーディー。前日まで悩み続けたパットも29パットと、今大会初めて30を切った。1番で2メートルオーバーしたことで「速いのかな」とすぐに修正した。
プロ初、自身3度目のメジャー大会で最高順位だが、満足はしていない。優勝争いに1度も絡めなかったこともある。「プレッシャーのない中で、いいゴルフが出来た。でも、もっと上位で同じようなプレーができるかと言われたら微妙」と認めた。
この後、日本で20日開幕のツアー選手権宍戸から3試合に出場。米ツアーから一時帰国した同年齢のライバル石川遼とのプロ初対決が待つ。その後は全英オープン選手権に初出場する。
「ヒデキ!」という声援に後押しされてマークした大会ベスト67は、21歳の未来を明るく照らした。「メジャー制覇への気持ちが強くなった」。世界で勝つ日を、しっかりと見据えた。【小谷野俊哉】

