全米オープン選手権で10位と大健闘した松山英樹(21=東北福祉大)が、米ツアーの賞金シード獲得へ「世界一周ツアー」に打って出る。18日、米国から帰国。今回得た賞金を生かすため、来月の全英オープン選手権から4~5戦連続で米ツアー戦に出場し、賞金ランク125位以内での来季シード権獲得を目指す考えを明かした。同日、20日に茨城・宍戸CC西Cで開幕するツアー選手権宍戸で、藤本佳則(23)石川遼(21)と同組になることも発表された。
睡眠不足も時差ボケも、米国でプレーすることを思うだけで吹き飛んだ。成田空港に降り立った松山は「眠いっす」と苦笑いした。しかし「米ツアーでやりたい気持ちが強まったか」と問われると、質問が終わるのを待ちきれないように「はい!
強くなりました」と答えた。
全米オープン選手権では、初出場ながら10位と健闘し、賞金16万8530ドル(約1600万円)を獲得。松山にとって、これは米ツアーへの足がかりだった。
5月27日に同選手権の国内予選を首位通過。その直後、クラブハウスの一角でこっそりと、胸に秘めた野望を明かしていた。
松山
初出場だからといって、いい経験をするだけでオッケーとは思わないです。上位に入って、賞金をできるだけ稼ぎたい。全英も全米プロも出られるので、さらに稼いでシード権を取りたいんですよね。まだナイショですよ。
3日目を終えての39位から、諦めずに巻き返したのも、シード権のことが頭にあったから。そんな松山のために、サポート役を務める東北福祉大ゴルフ部の阿部監督は、シード獲得作戦を練っていた。
同選手権の最中、米ツアー幹部と会談。全英オープンの翌週に行われるカナダ・オープンに推薦出場するべく布石を打った。その翌週のブリヂストン招待も世界ランク64位以内の資格で出場可。全米プロ選手権、場合によってはツアー最終戦のウィンダム選手権も合わせ、4~5連戦の日程を準備する。
日本から英国、カナダ、米国という旅程に「世界一周だね」と同監督。スポンサー候補の企業との交渉を先送りにしてきたのも、米ツアーでのプレーで露出が減ることを踏まえて、話をする必要があったから。既に国内ツアー勝利で来年からの2年シードを確保。国内ツアーのシード権を心配する必要がないことも踏まえ、綿密に練られた来季米国進出プランだ。
◆米ツアーのシード権
来季のシード権は各大会の順位ごとに算出されるフェデックスポイント125位以内の選手が獲得する。米ツアーメンバーではない松山はポイント制に該当せず、8月のウィンダム選手権終了時に賞金ランク125位以内に入ることが必要になる。松山の今季獲得賞金は現時点で全米オープンで獲得した16万8530ドル。昨年の125位は64万7510ドル、2年前は66万8166ドルで、ボーダーラインにはあと約50万ドルが必要。

