プロゴルファーの藤本佳則(24=フリー)が、来年1月に結婚することが25日までに分かった。お相手は、競輪のトップ選手として長く活躍した安福洋一氏(55)の長女・祐未(ゆうみ)さん(25)。藤本の東北高校ゴルフ部の1年先輩に当たる。2人は高校時代から9年にわたる交際の末、ついにゴールインする。ツアー2勝の若手実力者がよきパートナーを得て、ツアー3年目の来季は一層の飛躍が期待できる。

 藤本が来年1月にゴールインする。祐未さんにプロポーズしたのは交際8年目となった昨秋だった。プロ1年目で賞金約8860万円を稼ぎ、堂々のランク5位で、最優秀新人賞に輝いた。それまで陰から支えてくれた祐未さんと結婚することを決意した。

 2人の出会いは05年だった。藤本は奈良・大和郡山市出身で宮里藍らの母校である東北高校に入学した。その時、ゴルフ部の1年先輩に奈良市出身の祐未さんがいた。同郷ということもあり、意気投合。ゴルフ部の先輩後輩であったが、いつしか交際が始まった。

 その後、藤本は東北福祉大に進学、祐未さんは高校卒業後、実家の奈良市に戻りゴルフ場の仕事をしながらプロゴルファーを目指した。一時は距離が離れた2人だが、アマチュア時代の試合では祐未さんがキャディーを務めるなどしたこともあった。藤本は「好相性でした」と振り返る。

 11年秋にプロ転向。プロデビューの昨年、ツアー最速タイの5戦目で日本ツアー選手権で優勝。大阪・通天閣の幸福の神様「ビリケン」に似ていることから、一躍人気選手になった。

 S級1班の元競輪選手を父に持つ祐未さんは、07年日刊アマ・レディースゴルフ関西大会で優勝したあと、プロゴルファーを目指していたが、今夏のプロテストを受験したあと“花嫁修業”に専念している。

 藤本が今年1月に大阪市内のホテルで関西運動記者クラブのゴルフ部門の表彰を受けた際は、祐未さんも同行していた。パーティーでは藤本のために料理を取り分ける姿も見られ、お似合いのカップルだった。

 祐未さんは、今後家庭に入り、1つ上の姉さん女房として支えていく。藤本は、先週のダンロップ・フェニックスでも最終日に66を出して10位に入り、24日現在賞金約6500万円を稼ぎ、ランク7位。今季は、今週のカシオワールドオープン(28日から、Kochi黒潮CC)と、12月5日からの日本シリーズJTカップ(東京よみうりCC)へ出場する。「あと2試合ですが、少しでも上位へいけるよう頑張ります。来季は家庭を持つのでさらに精進します」と健闘を誓った。