<女子ゴルフ:サマンサタバサ・レディース>◇第1日◇18日◇茨城・イーグルポイントGC(6528ヤード、パー72)◇賞金総額6000万円(優勝1080万円)

 ホステスプロの香妻琴乃(22=サマンサタバサ)が5アンダー67で、首位に1打差6位と好発進した。パットの復調で4連続バーディーを含む6バーディー、1ボギーだった。スポンサーに恩返しするためにも、優勝を狙いたいところだ。

 香妻がホステスプロの面目躍如だ。3番から6メートル、3メートル、5メートル、10メートルとバーディーパットを沈め続け、リーダーボードを駆け上がった。「今日はパットのタッチが合っていた」。小顔の美人プロは柔和な笑みを浮かべ、おっとりとした口調で振り返る。パットでヘッドアップする癖を修正するため、打った後もボールがカップに入る音が聞こえるまで、球を見ない練習を重ねたのが奏功した。

 今季は昨季までの不振を脱し、飛距離も約250ヤードに戻ってきた。ショットは好調ながら、小技がかみ合わず、5月サイバーエージェント・レディース4位が最高位、賞金ランク50位に甘んじていた。パットの向上で、持ち前の攻撃ゴルフができる準備が整った。

 サマンサタバサとの所属契約は3年目になる。「いつも応援してくれるので、私が返せるのはゴルフのプレーだけ。上位に入って、大会を盛り上げたい」。ウエアはスタッフ任せではなく自分で選び、こだわりは「明るい色を取り入れる」でこの日は白のシャツにエメラルドグリーンのスカート。ネイルアートやピアスには「サマンサ・ピンク」という同社のイメージカラーを取り入れている。

 1打差発進に「あまり考えないようにして、今日と同じ気持ちで」と端正な顔を引き締め、第2日への抱負を語った。【岡田美奈】

 ◆香妻琴乃(こうづま・ことの)1992年(平4)4月17日、鹿児島県生まれ。3歳からゴルフを始め、横峯さくらの父良郎氏がつくった「めだかクラブ」で練習を積む。宮崎・日章学園時代の08年日本女子アマでメダリスト(予選1位通過)。11年プロテスト合格。昨年は賞金ランク112位、下部ツアーのステップアップツアー・ANAプリンセスカップで優勝。157センチ、51キロ。