<米女子ゴルフ:国・地域別対抗戦インターナショナル・クラウン>◇第1日◇24日◇米メリーランド州オウイングズミルズ、ケイブズバレーGC

 1次リーグB組の日本はスウェーデンに3-1で白星発進した。宮里藍(29)横峯さくら(28)組が2アップで勝ち2点、宮里美香(24)比嘉真美子組(20)は引き分けで1点を獲得し、同組首位に立った。宮里藍と横峯がタッグを組むのは06年女子W杯以来。当時は失敗に終わった団体世界一に向けて、8年ぶりの共闘で好スタートを切った。

 宮里藍と横峯、85年生まれの2人は息が合っていた。スタート前に君が代が流れ、「最高の気分でした。ほとんど泣きそうでした」(宮里)という独特な雰囲気で迎えた1番。宮里が2メートル半のバーディーチャンスをつくると、「藍ちゃんが付けているので安心して打てた」と横峯が4メートルのバーディーパットを先に沈め、先手を取った。

 「お互い、ミスをしても謝らない」と約束していた。だが、ともに第2打をバンカーに入れてボギーとした5番で「さくらがごめんねって言って、私もごめんと言うと大笑いしてしまった」と宮里。これを機に緊張が解けた。

 横峯はパットが光り10、13番で5メートルほどを沈めバーディー。宮里はパー5の12番で2オンしてバーディーと、1度もリードを譲らない。1アップで迎えた18番は第1打を右に曲げた宮里が「さくら、(あとは)お願いします」。これに横峯が、残り220ヤードの第2打を3番ウッドでピン1・2メートルにつけるスーパーショットで見事に応えた。

 2人がタッグを組むのは、06年に南アフリカで行われた第2回W杯以来。当時は連覇に挑んだが13位に終わり、悔しさを味わった。同年から宮里は米国を主戦場として8勝を挙げ、横峯は国内で賞金女王を獲得するなど不動の地位を築いた。“大人”になった2人は8年ぶりに再び世界一に挑む。「初日がすごく難しいと思っていた。一番大きな波は越えた」と宮里。日の丸のついた、そろいのピンクのシャツに身を包んだ日本チームから笑みがこぼれた。

 ◆インターナショナル・クラウン

 米女子ツアーが開催する国・地域別対抗戦。今年から隔年開催で始まった。米国、タイ、スペイン、台湾(以上A組)、韓国、日本、スウェーデン、オーストラリア(以上B組)の8チームが参加。1チーム4人制。2組に分かれての1次リーグは3日間行い、2人1組でホールごとにいい方のスコアを採用するフォアボールで総当たりする。各組2位までと3位のうち1チームが最終日のシングルスに進む。最終日は計5チームの20選手がシングルスで対戦、4日間の総得点で争う。

 ◆06年女子W杯(南アフリカ)での宮里と横峯

 第1回の05年大会は宮里と北田瑠衣が組んで優勝。初めてタッグを組んだ20歳の宮里と横峯は、前年に続く連覇に挑んだ。第1日は「お互いの悪いところが分散すればいいのに同じところでやってしまった」(宮里)とミスが重なるなどして首位に8打差の最下位(19位)発進。第2日、最終日と巻き返せず、優勝したスウェーデンに15打差の13位に終わった。宮里は「この差はとても大きいし、とても1週間では縮まらない。これから先のいい目標になりました」。横峯は「素晴らしい経験ができました」と話した。