<女子ゴルフ:CATレディース>◇第2日◇23日◇神奈川・大箱根CC(6701ヤード、パー73)◇賞金総額6000万円(優勝賞金1080万円)

 上田桃子(28=フリー)が3バーディー、1ボギーの71で回り、首位と3打差の通算5アンダー141で2位につけた。「最後まで攻めきるゴルフ」に集中することで、ささいなミスを引きずって崩れる悪癖を克服。11年11月のミズノクラシック以来3年ぶり、国内ツアー区切りの10勝目を狙う。

 自分のイメージを信じて攻め切った。11番パー4、残り109ヤードの第2打。上田は手にしたロフト50度のウエッジを迷いなくフルスイングした。「ラフだったけど、持ってるクラブをしっかり振れればエッジに届くと思った」。思惑通り、ピン50センチにピタリ。楽々とバーディーを挙げた。

 「いかに自分のイメージを強く持ってプレーするかがテーマだった」と言う。序盤は突風と豪雨に見舞われたが、打つべきショットに集中した。「笑ってしまうような雨風だったけど、イヤだと思わない気持ちの余裕があった」。最小限のボギーで難しい時間帯を乗り切り、後半2バーディーで森田との差を詰めた。

 米ツアーが主戦場だった11年以来、勝利から遠ざかる。国内に戻った今季も、ビッグスコアで浮上するかと思えば翌日失速。第1日のトップ10発進から、最後まで順位を落とさず戦えた試合は、国内では優勝した11年ミズノクラシック以来ない。「バーディーを取りにいってミスをしては、それを引きずってボギーを打ってきた」と振り返る。

 今週は「ミスを気にするよりも、やりたいことをやり切ることに集中している」と考え方を変えた。攻めのゴルフで第1日の3位から順位を1つ上げた。「明日は勝ちに行くより、勝てるというイメージを最後まで持ってゴルフをすることに集中したい」。意識改革がさらなる順位アップ、つまり優勝につながるか。【塩畑大輔】