<男子ゴルフ:片山晋呉インビテーショナル・ネスレ日本マッチプレー選手権>◇第1日◇12日◇静岡・葛城GC(7048ヤード、パー72)◇賞金総額6880万円(優勝4000万円)◇1回戦=18ホールマッチプレー◇出場32人

 石川遼(22=CASIO)は貞方章男(35)に1アップを許し、1回戦敗退となった。ドライバーショットもパットも精彩を欠き、堅実プレーの貞方に振り切られた。来週のANAオープン(18日から、札幌GC輪厚)に向けて立て直しに臨む。本大会は今年からの新規大会で、ツアー競技には含まれない。

 オールスクエアで迎えた18番パー5(550ヤード)が、この日の石川を象徴していた。第1打を曲げて右の深いラフへ。本来は2オンを狙えるホールで、刻んでの第3打勝負を強いられた。残り75ヤードからピン手前3メートルのバーディーチャンスにつけたが、パットはカップ右に切れた。「傾斜がかかっていて難しかった。グリーンに慣れるのに時間がかかってしまった」。

 逆に貞方に1メートル強のバーディーパットを決められて終了。15番で2ダウンも16、17番と連取して並び、流れを引き寄せながらも生かせなかった。「バーディーを取れるゴルフができていなかった」。刻むところは刻んで確実にパーをとる貞方に対し、石川は攻めた結果、ショットが荒れた。

 新規の本大会には好印象を抱いた。試合はインターネット生中継され、「どんな形態でも生放送は臨場感がある。今後は地上波でこういう機会が増えてくれたらありがたい」とマッチプレーの普及を願った。

 次週は自身がホストプロのANAオープン。「4日間でしっかりスコアをつくっていかないと」。手首のコックを抑えるために、グリップを太くしたクラブも手になじんできた。早めに北海道入りし、調整する予定だ。【岡田美奈】