<女子ゴルフ:スタンレー・レディース>◇第2日◇11日◇静岡・東名CC(6561ヤード、パー72)◇賞金総額9000万円(優勝1620万円)

 アマチュアの佐藤耀穂(あきほ、18=埼玉栄高3年)が、21位から4位に急浮上した。5バーディー、ノーボギーの67で回って、通算7アンダーの137とした。172センチの長身で、約260ヤードのビッグドライブが武器。首位とは5打差だが、今季日本女子アマ準優勝の実力者は、自慢の飛距離を生かして最終日も猛チャージを狙う。

 また10代アマが優勝争いに絡んできた。第1日に11位だった林に代わって、この日は佐藤が順位ボードを駆け上がった。「ドライバーもほとんどフェアウエーだったし、アイアンもきちんと打てて、パターも入った」と、納得のラウンドを笑顔で振り返った。

 飛んで曲がらないドライバーが持ち味。さらに先週は日本女子オープンの難コースで、小技に磨きがかかった。グリーン周りのアプローチでは、転がす打ち方ばかりだったのが、フェースを開いて打つことを学んだ。パットでは高速グリーンに慣れ、今週の速さは苦にならない。この日の6番ではグリーン左に外し、第2打は3メートルオーバーしたもののパーセーブし、「あれで調子がいい方にいった」と勢いを加速させた。

 プロ3年目で今季初勝利を挙げた渡辺彩香に憧れる。ジュニア時代からかわいがられ、慕って同じ埼玉栄高に進学。長身でスラリとした体形や、飛距離を生かしたプレースタイルも同じで、最近は「似ているね」と言われ、「うれしいです」とはにかんだ。

 今季女子ツアーでは、KKT杯バンテリンレディースで勝みなみが優勝、先週は永井花奈が3位になるなど、アマのトップ10入りが史上最多の13回、いずれも10代選手だ。佐藤は最終日に向け「今日よりいいスコアで回りたいので、今日のスコアは忘れて『また一から』という気持ちで」。ビッグスコアが出るコースなだけに、トップ10だけでなく、逆転優勝も不可能ではない。【岡田美奈】

 ◆佐藤耀穂(さとう・あきほ)1996年(平8)5月31日、埼玉県生まれ。9歳からゴルフを始め、12、13年関東ジュニア優勝、今季日本女子アマ準優勝、ツアーは過去6試合出場で先週の58位が最高位。「輝く人になるよう」という願いから、輝くという意味を持つ「耀」の字を使って命名されたという。卒業後はプロテスト挑戦の予定。