<男子ゴルフ:日本オープン選手権>◇第1日◇16日◇千葉・千葉CC梅郷C(7081ヤード、パー70)◇賞金総額2億円(優勝賞金4000万円)

 池田勇太(28=日清食品)が、パット不振からの脱出で好発進した。長いバーディーパットを次々と決め、7バーディー、1ボギーの64をマーク。首位のプラヤド・マークセン(48)と1打差の2位につけた。

 グリーン上で久々に、心からの「どや顔」がはじけた。前半11番パー4。池田は5メートルのスライスラインをねじ込んで、会心のバーディーを挙げた。「今日は前半グリーンがきれいだったし、新しいパターの転がりがよかった」。13、17、1、2番と、5メートル前後の長いバーディーパットが次々と決まった。後半はグリーンが足跡で荒れ出し、パットが決まらなくなった。それでも最終9番で1・5メートルを決め、ガッツポーズで第1ラウンドを締めた。

 今季は開幕からパットに悩み続けていた。ストロークが安定せず、ショートパットを外しては首をかしげた。4勝を挙げた10年には、平均パット数1・7345で1位になったこともあるが、今季は同1・796で67位に低迷。気持ちよく振れるパターを求め続け、週ごとにパターを替えた。

 夏場にはピン型からマレット型に替え、さらには10年当時のモデルまで試した。それが今週に入り、ようやく「これ」というマレット型の1本に出合った。右手と左手の役割についての意識も変え、ストロークはスムーズになった。「これなら4日間、いいゴルフはできると思う」。語る表情にも自信がみなぎった。