<男子ゴルフ:ブリヂストン・オープン>◇第1日 ◇23日◇千葉・袖ケ浦CC袖ケ浦(7119ヤード、パー71)

 矢野東(37=フリー)が、6アンダー65で首位発進した。15番からの4連続を含む6バーディー、ノーボギー。賞金ランク90位で、13年連続のシード権維持へ難しい状況ながら、3週前にスイング改造に踏み切り、復調してきた。オフの挙式と新婚旅行を前に、08年の本大会以来のツアー4勝目を狙う。

 風雨の中、矢野は優勝した08年大会第1日と同じ65をマーク。「最高じゃないですか」と、さわやかに笑った。15番で2メートル、16番では1メートルに寄せ、17番では左ラフからの30ヤードをチップイン、18番はグリーン奥のエッジからパターで沈め、4連続バーディー締めだ。

 今季は3週前まで15戦で予選通過は5試合、最高位は19位と苦しんだ。そこで「このままじゃ駄目だ」と一念発起し、「大胆な改造」に取り組んだ。それまでインパクトが体の中心だったのを30センチ左にずらし、点で打つからゾーンで打つイメージへ。以降2戦連続予選通過し、「こんなに早く結果が出るとは思わなかったけど」。この日の好スコアは自信につながった。

 3月に裕美夫人(34)と結婚し、今季にかける意気込みは例年以上だった。ツアー屈指のイケメンでモテ男だったのが「ご飯はおいしいし、毎晩早く帰るようになった」。来年1月には都内で挙式と披露宴、ハワイへの新婚旅行を予定している。同時にジュニア誕生に向けても「頑張ってます」。それだけに成績が出ないのは歯がゆかった。

 当初はゴルフをほとんど知らなかった夫人も、今では毎日ネット速報で成績をチェックするという。矢野は「今日はびっくりしているんじゃないかな」と照れ笑い。シード維持だけでなく、復活優勝への足がかりをつかんだ。【岡田美奈】