<女子ゴルフ:LPGAツアー選手権リコー杯>◇第2日◇28日◇宮崎・宮崎CC(6428ヤード、パー72)◇賞金総額1億円(優勝2500万円)

 アマチュアの勝みなみ(16=鹿児島高1年)が、ツアー自身初のハーフで3パット3回を喫した。ツアー競技では出場19戦目で初体験の高麗グリーンにもがき苦しみ、パット数も今季自己ワースト2位の33。ドタバタの73で、通算3オーバーの25位に後退した。

 ぐったりした顔の勝がこぼした。「今日は途中で『絶対にアンダーパーで回れる』と思ったんです。いい感じだったのに…」。芝目の強い高麗グリーンに翻弄(ほんろう)された。パープレーで迎えた10番パー4。4メートルのチャンスは決まらず、50センチの返しが残った。なんとそれをカップにけられて外した。16番では返しの80センチがカップをなめた。17番は10メートルのパットが2メートルオーバー、返しを外した。

 弱ければ、きれて外れる。だからといって、そう強くも打てない。「分かんないんです。向いてる方向が悪いのか、芝目に持っていかれているのか…。混乱してた?

 16、17番はそんな感じでした」。強気のパットでツアー史上最年少優勝を飾った4月KKT杯バンテリンレディースでは、3パットは3日間で1回もなし。それがこの日はインだけで3回。ツアー出場19戦目で初の屈辱となった。

 73で通算3オーバー。23位から25位に後退し、残り2日を迎える。しかし、巻き返せる可能性はある。ドライバーは9番で“チョロ”をやらかした。約150ヤードしか飛ばず「小2の時ぐらいの飛距離」と本人もビックリしたが、ミスはその1発だけ。前日より切れ味を増したアイアンで、9ホールで5メートル内のチャンスにつけた。ただ、それを7回も外したが…。

 「昨日が2オーバー、今日が1オーバー。だから明日はゼロか1アンダーか…もっといいスコアで回りたい」。後はパットだけ。勝は練習グリーンに約1時間も居座っていた。【加藤裕一】

 ◆高麗グリーン

 ベントグリーンより芽が強く、球の勢いが弱いと影響を受けやすい。かつて日本で主流だったが、今季の女子ツアー全37戦ではダイキンオーキッドの琉球GC、フジサンケイレディースの川奈ホテルGC富士Cと今大会の宮崎CCの3コースだけ。