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遼クン大ショック、杉並学院高監督解任

杉並学院ゴルフ部の吉岡監督(左)右から石川、伊山、薗田(07年8月4日)
杉並学院ゴルフ部の吉岡監督(左)右から石川、伊山、薗田(07年8月4日)

 高校1年生プロゴルファー石川遼(16=パナソニック)を発掘した杉並学院の吉岡徹治監督(45)が「解任」されることが21日、分かった。同監督によると、同校の加舎(かや)章理事長名で20日に、学校の経営方針変更のため「来年度の契約を更新しない」ことを通達された。埼玉の公立中から石川を同校に迎え入れ、昨年5月の世界最年少ツアー優勝への道筋を整えた「功労者」の不可解な追放に、石川も驚きを隠せないでいるという。

 遼クンも大ショックだ。高校1年生プロゴルファー誕生に沸いた杉並学院で、自身の競技活動を支えてくれた恩師が、解任される。吉岡監督は20日午後、石川が10位に入りプロ初賞金を獲得するなど、同校の3選手が出場したハワイパールオープンの帰国報告に訪れた席上、学校サイドから契約満了による退任を通告された。

 昨年春のマンシングウェアKSB杯のマンデー予選会挑戦を勧めた同監督がいなければ「ハニカミ王子」は、誕生しなかった。連絡を受けた石川の父勝美氏(51)は「遼も驚いています。学校の経営方針の変更が理由のようですが、指導者としても人間的にも尊敬している方だけにとても残念です」と神妙に話した。

 04年から杉並学院で物理を教えていた吉岡監督は、同校をまたたく間に、強豪校に育て上げた。これまで宇佐美祐樹(現日大)薗田峻輔(3年)のジュニア日本代表を輩出。現在、杉並学院中2年の浅地洋佑ら逸材のそろった「チームスギナミ」は、日本のジュニアゴルフ界に旋風を巻き起こした。

 石川の入学直前の昨年3月に「この天才少年のサポートをするには、片手間ではできない」と同校を自主退職。個人事業主の「プロ監督」として、学校と契約を結び直した。職員としての日常業務を免除される代わりに、給与はこれまでと同じ。学校外の練習環境の充実に尽力してきた。「今は頭の中が真っ白で、何も手に付かない状況ですが。私の夢を実現してくれた石川と、杉並学院には感謝の気持ちでいっぱいです」と話した。

 遼クンの最年少ツアー優勝により、学校の知名度は飛躍的に上昇。ゴルフ部入部希望者も創部初年度の2人から、今回は80人を突破。うち約30人が入部予定と急増している。契約は1年ごとの更新というが、実績からみて、打ち切りの理由は見あたらない。

 また遼クンがプロに転向し、ヨネックス、パナソニックと大型契約を結んだが、交渉に同監督はノータッチ。金銭面などのスキャンダルについても「私自身何もやましいことはない」と真っ向から否定している。この日、岩本浅夫校長は終日出張で不在。尾藤容一教頭は「まだ、その件に関して、理事会の方から正式な説明がありませんので…」と話すにとどまった。

 一方で、遼クンにあこがれて、全国から集まった今春入学予定のジュニア選手には衝撃だ。中高一貫の同校に入学することになっている新入生の保護者は「吉岡さんを慕って、去年の夏から杉並の練習に参加してきたんです。合格が決まって、入学金も払い込んだら、監督がクビじゃあ詐欺ですよ」と憤る。明日23日には同校で、入学者説明会が行われる。

[2008年2月22日9時32分 紙面から]

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