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タイガー・ウッズ

タイガー・ウッズ

 ウッズが2年ぶりの全英の舞台で完全復活を期す。昨年は全米オープン優勝後に左ひざを手術したため、出場を取りやめた。13年続いた連続出場が止まった。過去3勝を挙げている大会だけに、苦渋の決断でもあった。

 約8カ月のブランクを経て、今年2月アクセンチュア世界マッチプレー選手権で復帰した。3月のアーノルド・パーマー招待と、6月のメモリアル・トーナメントで2勝したが、まだ「完全復活」という声は聞かれない。メジャーでの勝ち星がないからだ。4年ぶり5度目の優勝を狙った4月マスターズは6位。2連覇を狙った6月全米オープンも6位に終わった。「調子はよかったのに、パットが入らなかった」。メジャー15勝という栄光を刻んできた。だから周囲もメジャーVでなければ物足りない。

 自然の地形を生かした英国のゴルフ場は、肉体により大きな負担がかかる。激しい風雨も多く、体力を奪う。だが、もうウッズに不安材料はない。復帰直後にはできなかったラウンド後の打ち込みもできるようになった。メモリアル・トーナメントから足の痛みが消え、ハードワークもいとわなくなった。「日に日に魔法にかかったみたいに状態はよくなっているよ。プレーにも集中できるね」。

 初挑戦となるターンベリーでの戦いは、因縁のハリントンの3連覇を阻止する戦いでもある。自身が05年からの3連覇を狙った07年に優勝したのがハリントンだった。今度はウッズが借りを返す番だ。

 全英で4度目の戴冠となれば、来年の全米オープンでは各メジャーで4勝をあげる「クアドルプル(4倍)グランドスラム」に挑むことになる。帝王ニクラウスですら成し得なかった前人未到の領域に王手をかける勝利、完全復活を印象づける勝利。ウッズが大きな使命を胸に抱き、最古のトーナメントに挑む。

トレバー・ハリントン

トレバー・ハリントン

 ハリントンはトムソン以来53年ぶりの3連覇の期待を背負う。今季はメジャー3連勝がかかったマスターズで35位。全米オープンでは予選落ち、ツアーでも優勝はなしと不振が続いている。昨季、全英オープンで欧州の選手として102年ぶりの2連覇を達成し、世界ランク3位まで駆け上がったころの勢いはない。それでも本人から悲観的な言葉は聞かれない。

 全米オープン開始前の公式記者会見で、今季の成績について聞かれると、冷静に現在の自分を見つめて言った。「僕はあるレベルの頂点に達すると、常に新しいことを模索するんだ。プロキャリアをスタートさせたときからいつもやってきたことさ」。さらなる向上のため、あえて手応えのあったスイングを壊し、次のレベルに挑戦する。その過程で停滞は生じるが「それは突然でなく、予期できたもの。今は結果が出るまで我慢の時期なんだ」と話す。

 進化のためにあえて栄光をつかんだ08年のスイングを捨てたハリントン。全英で3連覇を成し遂げることが、新たな強さの証明となるだろう。

池田勇太

池田勇太

 日本の若武者が初のメジャー舞台に挑む。プロ2年目の池田は、6月の日本プロで初優勝を日本タイトルで飾る偉業を達成。同時に全英オープン出場切符を当確させた。くしくも同大会での初優勝は、「最大の目標はジャンボさん」と公言する尾崎将と同じ。最終日が36ホール決戦だったことまで同じだった。

 もともとはジュニア時代から数々のタイトルを獲得してきた「元祖天才少年」。当然、高校卒業後にプロ転向すると思われたが、選んだのは大学進学。そこには早期に海外の舞台を経験する目的があった。プロになると普通は米国に行ける機会は当分訪れないためだった。池田は目標にしていた06、07年の日米大学選手権でMVPを獲得。大学で海外経験という貴重な財産を築いた。

 尾崎将と同じ特注のスリータックズボンを愛用し、足を「ハの字」に広げ、肩で風きり歩く姿はどこか将和風と、個性も際立つ。プロ2年目で早くもつかんだプロとしての海外の舞台。「難コースのほうが集中力が増す」と豪語する池田なら、正確なショットとリカバリー技術を生かし、全英の舞台でも大きな活躍が期待できそうだ。









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