<第86回箱根駅伝>◇3日◇復路◇箱根-東京(5区間109・9キロ)

 青学大が8位に入り、69年の9位以来41年ぶりのシード権を獲得した。最終ランナーの鈴木(3年)がゴールすると、チームメートから歓喜の声が響いた。原監督は「今回はシード権を狙うと、ずっと言い続けてきた」と、有言実行に胸を張った。

 往路を終わって9位につけた。シード権は上位10校に与えられる。11位とは2分18秒差。一時は日体大に抜かれ10位に転落した。しかし、一般入試で入学した10区の鈴木が踏ん張った。1年時に500メートル走るだけで脱落していた男が「負けるわけにはいかない」と奮起。終わってみれば往路の順位を上回っていた。

 昨年、33年ぶりに箱根に戻ってきたが、第85回記念大会による3校の増枠に、予選会で最後の1枠に滑り込んだ。今年は通常の20校枠に予選会8位で胸を張って出場した。6年前に、校内で、陸上部は野球やラグビーと並んで強化部指定制度を適用された。それまでは、部員は「茶髪にピアスにパーティーざんまい」(原監督)。しかし、強化部指定以来、寮生活で規則正しい生活を心がけた。その地道な努力が、ようやく実を結んだ。