<全国高校バスケット選抜優勝大会:尽誠学園63-58沼津中央>◇男子準決勝◇28日◇東京体育館

 沼津中央(静岡)の高さとスピードも、尽誠学園(香川)の快進撃を止められなかった。沼津中央は、第1Q残り1分22秒から第2Q序盤にかけて9連続ゴールを奪って主導権を握った。しかし、尽誠学園に第3Q終盤、3点差まで盛り返されると、プレーがほころび始めた。第4Q残り6分半を切って再び9点差としたが、そこから得意のリバウンドを尽誠に取られてしまう。そして、一気に10点を奪われて逆転を許すと、リズムが完全に崩れた。

 杉村敏英監督(62)は「集中力が切れるとこうなる。やってきたことができなかった。これまでで一番悪い試合が今、出てしまった」と後半の乱れを悔やんだ。司令塔の川口颯(3年)がボールを持ちすぎ、スリーポイントなど今までにない点の取り方をした。するとゴール下を押さえていたソウ・シェリフ(3年)も機能しなくなった。同監督は「俺の責任だ。アイツらは悪くない」と決勝まであと一歩に迫った選手たちをかばった。そして「明日にぶつけろ、この悔しさを!」と選手に言って締めくくった。