<バレーボール・全日本高校選手権:高松工芸2-0聖隷クリストファー>◇6日◇男子2回戦◇東京体育館

 聖隷クリストファー(静岡)が、高松工芸(香川)にストレートで敗れ、2年連続の16強進出を逃した。高松の速い攻撃と強いサーブに翻弄(ほんろう)され、得意のコンビバレーを披露する間もないまま40分で敗退した。17回目の全国大会も目標のベスト8進出は届かなかった。

 前日の1回戦に続き、強いサーブが2年生エースの豊田竜之介に襲いかかった。ほとんど、セッターにボールが返らず、センターの小粥圭祐(3年)と風間利記(3年)の得意の速攻が封じられた。オープン攻撃では袴田泰広(2年)に3枚ブロックが付き、当てられては拾われ、反撃された。

 聖隷の田川明浩監督(44)と高松工芸の麓哲哉監督(49)は、大体大の先輩後輩。親交が深く、手の内を知り尽くしている間柄だ。過去に全国大会では1勝2敗だった。田川監督は「あれだけ、サーブカットが返らなければ…。3年生の両センター(小粥と風間)が活躍できなくて、かわいそう」と返球率の低さを嘆いた。

 最後は豊田のサーブミスでゲームセット。豊田は「まだ、メンタルが弱い。思っていた以上のスピードだった。このままやられっぱなしじゃ悔しい。来年は自分たちがチームを引っ張っていかなくてはいけないので、たくさん練習します」。高松工芸は今夏の全国高校総体後、ほとんど休みなく練習漬けの日々を送っていたという。田川監督は「課題は見えた。うちは練習が甘い。もっと練習しなくちゃだめですね」と気を引き締めていた。【岩田千代巳】