「ジャパンXボウル(JXB)第30回アメリカンフットボール日本社会人選手権」が12日午後7時に、東京ドームでキックオフされる。対戦は4年連続8度目のJXB出場となる富士通フロンティアーズと同3年ぶり10度目のオービックシーガルズ。過去3度の顔合わせはいずれもオービックが勝利しているが、昨年と一昨年は準決勝で富士通に軍配が上がった。歴戦の知将・富士通藤田智ヘッドコーチ(HC=49)と、今季からオービックの采配をとる古庄直樹HC(38)との頭脳戦も見逃せない。富士通の2年ぶり2度目の優勝か、はたまたオービックが3年ぶり最多9度目の制覇なるか。期待は高まるばかりだ。

 実力伯仲のチーム同士の対戦が増えた新方式の今季リーグ戦を、ともに全勝で突破した両チームには、タレントがそろう。最も注目されるQBはともに米有名校出身。オービックのニューハイゼル(UCLA)は今季新加入ながら、リーグ戦で939ヤード 、9TDをマーク。845 ヤード 、9TDだった富士通のキャメロン(ルイジアナ工科大)を上回った。しかし経験はキャメロンが上で、決勝本番ではどうなるか。WRはオービックに木下、池井、萩山、西村ら、富士通に中村、強らがおり、ともに一投で形勢逆転のパスが大いに期待できる。

 ラン攻撃では富士通RBゴードンと高口の突破力が見もの。しかし対するオービックもジャクソン(ハワイ大)、清家らの強力DL陣が立ちはだかる。また、両チームDB陣のインターセプトも見逃せない。オービックは砂川ら、富士通は樋田らが相手WRと争うことになる。