<高校総体:柔道>◇11日◇秋田県立武道館◇男子100キロ級決勝

 男子100キロ級でカナダ国籍で前橋育英(群馬)のレイズ・カヨル(3年)が史上初となる外国人優勝を逃した。準決勝まで5試合すべてで一本勝ち。得意の内またや豪快な一本背負いを駆使して勝ち進んだが、決勝で涙をのんだ。男子で外国籍を持つ選手の準優勝は、04年の日本航空(山梨)のモンゴル人・ブヤンバット以来だった。

 レイズは、父がカナダ人、母はフィリピン人で2歳から群馬県に移り住んだ。柔道を始めたのは中学に入ってからで経験を積めば、さらに伸びる素材。182センチの高い身体能力を生かした柔道は今後を期待させた。決勝を「組み手で負けた。力を出し切れなかった」と振り返ったレイズは「まずは大学で柔道を続けて日本一を目指します。将来の目標はオリンピック。日本とカナダのどちらで目指すか分からないけど」と活躍を誓っていた。