<全国高校総体:陸上>◇1日◇山梨中銀スタジアム

 男子400メートル障害では古谷拓夢(神奈川・相洋3年)が51秒33で、同種目史上初の2連覇を果たした。

 古谷は序盤から飛び出した。1台目の障害でトップに立ち、跳び越えるたびに差を広げていった。9台目のミスで終盤こそ後続に迫られたが、最後は顔を突き出してゴール。400メートル障害では史上初のV2の瞬間、左腕を上げ、ほえた。

 「昨年勝っているから連覇できるってわけじゃない」。持ち前の勝負強さで重圧をはね返した。大会前のランクは5位。予選、準決勝でも51秒台を出すことができず焦りがあった。決勝では前半から攻めることで勢いに乗った。連覇を意識しないよう心がけることで勝利をたぐり寄せた。

 ただ昨年の51秒16には届かなかった。直後の400メートルリレーではアンカーながら最後に抜かれ2位になった。それだけに「うれしいけど悔しい。明日以降につなげます」と苦笑いした。明日3日には同じく連覇がかかる110メートル障害が行われる。2冠で連覇となれば今回同様、史上初の快挙となる。