<世界柔道>◇25日◇男子81キロ級◇パリ・ペルシー体育館

 試合後の中井貴裕(20=流通経大)は、何を聞かれてもぶっきらぼうに話すだけだった。「負けました。もう終わったんで、分からないです」。「自分が弱かっただけです」。「何を得たかも分からないです」。悔しさを隠せなかった。

 首脳陣が「つかみどころのない選手」というほど、ひょうひょうとした柔道で、2、3回戦を突破した。だが、4回戦のラジャブリ(アゼルバイジャン)に終盤に技ありを奪われて、優勢負けした。技を仕掛けられず、消化不良のまま終えた2度目の世界選手権。「何もできなくて負けた」という昨年は3回戦で敗れ、今年こそはと挑んだが結果を残すことはできなかった。