<世界柔道>◇28日◇男女団体戦◇パリ・ベルシー体育館

 完全アウェーの荒波にのみ込まれた。女子は決勝でフランスと対戦。先鋒(せんぽう)52キロ級の中村が勝って先勝したものの、続く57キロ級金メダリストの佐藤が敗戦。負の流れは止まらず、大歓声に押され気味な判定の影響もあり、63キロ級の上野、70キロ級の田知本遥、78キロ超級の杉本と立て続けに敗れた。前夜に「必ず優勝トロフィーを持ってくる」と話していた園田監督は「57キロ級が誤算だった。ただ、選手は個人戦も多く試合をしていた中で、本当に良くやってくれた」とたたえた。

 この日は朝3時から、出場しない選手が早起きしておにぎりをつくってくれたという。おにぎりの横に「やるときはやるんだよ」とメッセージを受け取っていた上野は「筋肉痛が残っていた。このメンバーで戦えてすごくうれしかった。私は負けず嫌い。次こそロンドンで金メダルを取るために、必死になって、死に物狂いで頑張りたい」と決意していた。