<世界柔道>◇25日◇男子81キロ級◇パリ・ベルシー体育館

 前日までの快進撃から一転、男子日本勢が惨敗した。81キロ級で昨年銅メダリストの高松正裕(29=桐蔭学園高教)は初戦の2回戦で金■奎(韓国)に延長の末、払い腰で技ありを奪われた。中井貴裕(20=流通経大)は4回戦でアゼルバイジャンの選手に優勢負け。篠原信一監督は「情けない。負けるのは仕方ない。勝負だから。でも負け方がある。勝つんだという気持ちが見えない」と激怒した。

 覇気のない試合だった。高松は大会直前に背中を肉離れ。座薬と痛み止めをのんで出場したが、練習不足が表れた。中井は組んでも技を仕掛けない場面があり、昨年から起用し続けてきた篠原監督は「なんのためにこれまで経験させたのか。白紙ですよ。同じように負けるなら元気のいい、勝ったろうという若い選手を使う」と明言した。

 ユニバーシアードで優勝した大学4年の川上智弘ら81キロ級の若手は、五輪に必要な世界ランク(上位22人)が足りない。だが「足りないなら大会に出させてランクに入れさせる」。監督の怒りは収まらなかった。※■は日ヘンに文