28日の柔道世界選手権男子73キロ級準々決勝で敗れ、脳振とうで一時は意識を失った中矢力(ALSOK)が報道陣に対応し「投げられた瞬間は覚えていない。意識が戻った時に負けたんだと分かった」と振り返った。体調は回復したが、帰国後に精密検査を受けるという。

 73キロ級は21歳の大野将平(天理大)が初優勝。2連覇を逃した中矢は一転して後輩を追う立場となり「同じ階級のライバルなので、心のどこかに悔しい気持ちがある。大野選手に少しでも追いつきたい」と巻き返しを誓った。