<F1:カナダGP>◇決勝◇8日(日本時間9日)◇カナダ・モントリオール、ジル・ビルヌーブ・サーキット◇1周4・361キロ×70周
ウィリアムズ中嶋一貴(23)が、「瞬間2位」に立った。12番手からスタートを決めると、序盤に上位勢が一斉にピットインする間に大きくポジションをアップ。33周目にピットインするまで、バリチェロ(ホンダ)に次ぐ2番手を走行した。47周目に他車と衝突し、無念のリタイアに終わったものの、今後に期待させる快走だった。ロベルト・クビツァ(BMW)が1時間36分24秒447で、初勝利を挙げた。
中嶋はバリチェロを追いつつ、ウェバーの追撃を必死に抑えていた。いつもと違うのは、これが中団ではなく、優勝争いだったことだ。ハミルトン、ライコネンらが19周目、一斉にピットインした際、出口で多重事故が起きてリタイアが続出。10位を走っていた中嶋は、一気に3位まで浮上した。29周目、首位ハイドフェルトもピットに入り、さらに順位を上げた。33周目の自分のピットインまで、表彰台の真ん中も狙える2番手に付けた。
約5分間、日本モータースポーツ界の悲願を乗せて走った。だが47周目、前のバトンと衝突して前翼を破損。部品がマシンに食い込んで制御が利かなくなり、壁に衝突してリタイアした。「今日は運がなかった。途中までは味方にできていたのに。でも、これもレースです」。悔しさを押し殺しながらも、世界最速を目指す戦いで生き抜く手応えをつかんでいた。



