NBAは8日からフリーエージェント選手との契約が解禁され、7季ぶりに王座に就いたレーカーズが早速、前ロケッツのフォワード、ロン・アーテストを獲得した。

 今オフはキャバリアーズが大型センターのシャキール・オニールを、マジックも高い攻撃力を持つビンス・カーターを獲得するなど有力チームが積極的な補強に出ている。レーカーズも負けじと動いた形だが、アーテストはリーグ屈指の守備力を誇る一方で問題児としても有名。米メディアは、王者に混乱をもたらす可能性を指摘している。

 ペーサーズに在籍した2004年に敵地でビールを投げつけられたことに激高し、観客席に飛び込んで観客との大乱闘の口火を切った。この件で、アーテストは乱闘に対する処分ではNBA史上最長となる73試合の出場停止となった。シーズン中に「1カ月休みたい」と監督に申し出て注目を浴びたこともある。

 リーグ優勝に貢献した若手のトレバー・アリザとの再契約を見送ったレーカーズの2連覇は、アーテストがプレーに集中するかどうかに懸かってくる。悲願のレーカーズ入りを果たし、アーテストは「おれが加入したからといって、自動的に1番のチームになれるわけじゃない。努力が必要だし、その覚悟はできている」と意欲を示しているが…。(共同)