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ヤマ発宮沢 小さな巨人が東芝止める

大きな選手にも負けないタックルをするヤマハ発動機・宮沢(左)
大きな選手にも負けないタックルをするヤマハ発動機・宮沢(左)

 ラグビーの日本選手権準決勝は明日22日、大阪・近鉄花園ラグビー場で開かれる。トップリーグ準Vのヤマハ発動機は、東芝と対戦(午後1時10分キックオフ)する。身長168センチと小柄なCTB宮沢正利(24)は身長差をものともせず、大型選手に次々とタックルを仕掛け、守備と運動量でチームを助けてきた。東芝戦でもディフェンスの核として、相手の攻撃をはじき返してチームの決勝進出に貢献する覚悟だ。

 小さな巨人が、東芝を止める-。トップリーグプレーオフ決勝進出チームとして準決勝から登場するヤマハ発動機のCTB宮沢は冷静にキックオフ直後を警戒する。「体も気持ちも良い状態でやれる。東芝は勝ち上がって来ているので、試合の入り方には注意しないと」と表情を引き締めた。

 清宮克幸監督(47)から「彼でなければタックルに行けないという場面が1試合に2、3回はある」と評価を受ける。相手攻撃を予測し、最悪の事態をイメージ。危機察知能力を生かし、位置取りを変える。守備に貢献することで、CTBコンビを組むマレ・サウ(27)の突破力を生かしてきた。

 チームのレスリングコーチ、96年アトランタ五輪レスリング・フリースタイル74キロ級銅メダリスト太田拓弥氏(45)の手ほどきでタックル力もアップした。タックルから起き上がりの動作が素早くなり、プレーに関与する回数が増加。「自分は守りでチームのために動くことが仕事。それができなければ自分の価値はない」との誇りを持つ。

 小学2年から八王子ラグビースクールで競技を始めた。父に録画してもらった映像を通じ「抜かれている自分を見るのが嫌だった。見栄でタックルして、そこに喜びを見いだしていたから今の自分がある」という。

 東芝とは今季リーグ戦で2戦2勝。「東芝に対して過去の成績は関係ない。真っ向勝負の戦いになる。自分も逃げずに相手バックスに仕事をさせません」。小さな巨人が大きな仕事を成し遂げる。【大野祥一】

 [2015年2月21日10時19分 紙面から]









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