節目のツアー本戦通算200勝! 男子テニスで世界5位の錦織圭(25=日清食品)が、23日開幕のメキシコ・オープン(アカプルコ)に第1シードで出場する。24日午後8時(日本時間25日午前11時)以降の1回戦で、予選を勝ち上がった同92位のアレハンドロ・ゴンサレス(コロンビア)と対戦。勝てばツアー本戦の通算勝利数で200勝に到達する。前日の23日は、気温が30度を超える暑さの中、センターコートで約1時間半、練習を積んだ。

 2月とは思えない気温30度を超える中、錦織が出場2大会連続の優勝に向けて汗を流した。2週前に優勝したメンフィス・オープンが開催された米テネシー州メンフィスの気温は0度前後。先週、拠点とする温暖な米フロリダに戻ったとはいえ、季節外れの暑さに「大丈夫じゃないです」と苦笑いした。

 今大会はクレーコートで行われた12年以来の出場でハードコートになってからは初めて。印象は「球足は遅いし、ボールも重い」。ボールが高く弾み、バウンドしてからのペースは遅い。室内で球足が速かった2週間前とは対照的で「ラリーが続く展開になると思う」と話す。得意のラリー戦は望むところ。ただ、重いボールは体に負荷がかかるため、できるだけ短時間で試合を終わらせたい。

 初戦は同世代のゴンサレスが相手だ。ジュニア時代に2度対戦して2勝と普段通りにプレーできれば敵ではない。しかし、メンフィス・オープンでも100位以下の選手が「想像以上に厳しい」と錦織がこぼすほど、リスクを冒して向かってきた。油断はできない。

 その1回戦に、ツアー本戦通算200勝が懸かる。歴代最多のコナーズの1253勝までは道のりは遠いが、錦織にとっては、ひとつの区切りだ。200勝をゲットし、さらに出場2大会連続優勝なら、3月2日発表の世界ランクで3位の可能性がある。地道な勝利の積み重ねが、悲願の4大大会制覇、世界1位へとつながっていく。