ジャンプ男子の団体(HS134メートル、K点120メートル)で、小林潤志郎、伊東大貴(ともに雪印メグミルク)竹内択(北野建設)葛西紀明(土屋ホーム)で挑んだ日本は、合計831・2点で4位に終わり3大会ぶりのメダルには届かなかった。1回目に2位で折り返したが、2回目は風に当たらずメダル圏内から脱落。試合会場に吹き荒れる風に最後まで対応できなかった。ノルウェーが勝った。

 もどかしそうな4人の表情が、今大会を象徴していた。3大会ぶりのメダルを目指した日本はあと1歩及ばなかった。全員が2回ともK点を越えた。失敗しているわけではない。不規則に吹き荒れる風に、メダルを阻まれた。伊東は「内容は良かったと思うが、そう思っても距離が出ない。この気持ちをどこにぶつけていいか分からない」と4人の胸の内を代弁した。

 1回目を2位で折り返した。2回目は竹内こそ128メートルと飛距離を伸ばしたが、ほかの3人は不運な風に伸びを欠いた。アンカーの葛西は「約10日間、ずっと風が吹いていた。4位は一番気持ちの悪い数字。腹が立つ」と話した。

 ソチ五輪では同種目で銅メダルを獲得。結果は後退したが、18年平昌五輪へ悲観する内容ではない。団体で金メダルを狙う日本にとって葛西、伊東、竹内に続く「第4の男」が求められてきたが、今大会で1番手を任された小林、ソチ五輪メンバーの清水、今季からW杯を転戦する作山ら駒がそろってきた。

 全日本スキー連盟の横川朝治ヘッドコーチは「4人目の候補が出てきたのは収穫。いろんなパターンを試している段階」と手応えを口にした。【松末守司】