全日本柔道連盟(全柔連)は5日、東京都内で強化委員会を開き、ドーピング違反の恐れがある市販の風邪薬服用により、2月下旬のドイツでの国際大会を欠場した女子78キロ級の緒方亜香里(了徳寺学園職)、同70キロ級の田知本遥(ALSOK)に警告処分を下した。

 ロンドン五輪代表の2人は世界選手権(8月・カザフスタン)代表選考会の全日本選抜体重別選手権(4月4、5日・福岡国際センター)には出場できる。日本女子の南條充寿監督は「2度と起きないように注意喚起していく」と厳しい表情で再発防止を誓った。同じミスを繰り返せば、強化委は強化指定除外や資格停止処分を科す方針。

 南條監督や4人のコーチ陣、2選手の所属チーム監督は注意処分となった。全柔連の山下泰裕副会長は「自己管理能力の欠如だが、指導者もやるべきことをやっていなかった」と連帯責任を強調した。