国際水連からドーピング違反で1年6カ月の資格停止処分を受けた2008年北京五輪競泳男子400メートル自由形金メダリスト、朴泰桓(25=韓国)が27日、ソウルで記者会見し「応援してくれた国民を心配させた」と謝罪した。

 問題の発覚後、本人が公式の場で会見するのは初めて。

 韓国内の病院で禁止薬物が含まれていると知らされずに注射を受けたとの主張を繰り返し、来年のリオデジャネイロ五輪を目指すかどうかは「今、決めることではない」として答えを避けた。涙で言葉を詰まらせる場面もあった。

 「練習以外の方法(で強くなること)を考えたことは一度もない」と訴え「どのような非難も甘んじて受け、反省する時間を持つ」と頭を下げたが、治療や投薬記録の公開は拒んだ。

 昨年11月に検査で陽性反応を示したと通知された後に渡米して練習しており、記者からは「理解できない行動」との疑念の声も出た。同席した弁護士と相談した後に「(当時は)何も考えられなかった」と答えた。