日本ラグビー協会は15日、日本代表の今季初戦となるアジア選手権の韓国戦(18日、仁川)の登録予定メンバーを発表した。WTBには、初招集で12日に合流したばかりの松井千士(20=同大)が先発に抜てきされた。

 7人制の代表でもある松井の武器は、50メートル5秒7(手動計測)のスピード。代表メンバーと練習したのは4日間だけだが、ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC=55)は「天性のスピードに感銘を受けた。このまま成長すればW杯のメンバー選考にも入ってくる」と高く評価した。同じ大学生のWTB福岡、藤田らを脅かす存在になりつつある。

 小学生のとき神戸で日本代表戦を観戦し、当時早大で代表だったFB五郎丸からサインをもらった。今も家に飾ってある。「本当にテレビの世界だった」という憧れの場所で、W杯イヤー初戦という重要な試合の出場を勝ち取った。松井は「緊張しているけど、このチャンスを生かしたい」と、意気込んだ。【岡崎悠利】

 ◆松井千士(まつい・ちひと)1994年(平6)11月11日生まれ。大阪市出身。小1でラグビーを始める。大阪・常翔学園高では3年時に花園で優勝。同大2年時に7人制日本代表に初選出される。3歳上の兄謙斗はトップリーグ豊田自動織機でプレー。名前の由来は11月11日の誕生日で、漢数字の十に1画加えた千と士が使われたという。182センチ、78キロ。家族は両親と兄。