競泳で五輪2大会連続2冠の北島康介(32=日本コカ・コーラ)が17日、来年のリオデジャネイロ五輪に向け練習を再開した。100メートル平泳ぎに絞った前週の日本選手権では3位。2位以内の世界選手権(7月、ロシア)の代表は逃したが、現状での泳ぎに手応えはつかんでいた。

 北島は「来年に向けて、もう1度、五輪を夢見たころを思い出し、一から出直します。僕の最後の五輪挑戦になると思います」とリオに懸ける強い決意を口にした。再起戦としては次の国内主要大会、ジャパン・オープン(5月22~24日、東京辰巳国際水泳場)が有力になる。

 昨年は世界選手権を見据えて10月に始動。今年2月には7年ぶりに米フラグスタッフの高地合宿を敢行。代表復帰へ全力を注いできた。高地合宿中に右足を痛める危機も乗り越えて日本選手権に臨んだ。惜しくも0秒14差の3位で、2位以内の世界選手権代表を逃したが「まだまだやれる自分がいる」と一線から退く考えはなかった。

 今後は長いオフを取らず、1年かけて仕上げる。日本水連の上野競泳委員長は「5度目の五輪出場を期待している。今年は準備期間が短かったが、これから1年かけて準備ができる」と再起を歓迎。日本男子初の5大会連続の五輪出場へ、北島がスタートを切った。