国際バスケットボール連盟(FIBA)から無期限の資格停止処分を受けた日本協会の改革を主導するタスクフォースは28日、都内で第4回目の会議を開き、日本協会の新体制の人事案を承認した。会長にはタスクフォースの川淵三郎チェアマン(78)。実務責任者の事務総長に、Jリーグの大河正明常務理事(56)を推薦。理事としては日本バレーボール協会評議員の三屋裕子氏(56)、体操の東京五輪メダリストで元参議院議員の小野清子氏(79)、JX執行役員の山本一郎氏(58)、早大スポーツ科学学術院教授の間野義之氏(51)が推薦された。

 FIBAはトップリーグが日本協会公認のNBLとプロのTKbjリーグに分かれていることを問題視。08年には強化の観点から「1国1リーグが望ましい」と指摘。FIBAが設けた昨年10月の期限に一元化できず、同11月に無期限の国際試合停止処分を受けた。この日、NBLとTKbjリーグの全47チームが来年10月に開幕する統合された新リーグへの申請を済ませた。新リーグ発足には大きく前進したが、FIBAは日本協会のガバナンス欠如、脆弱(ぜいじゃく)な強化体制も問題視。1月に発足したタスクフォースはリオ五輪予選前の来月下旬の解決を目指している。

 FIBAは日本協会の非常事態を乗り切るため、1年間は、この日推薦された川淵会長を含めた理事6人の少数精鋭でガバナンスを強化する方針。川淵チェアマンは各競技団体の縦割り組織を常々批判。常々「横ぐしを差したい」と競技団体の枠を超えた連携に意欲を示す。今回の日本バスケットボール協会の新体制は、スポーツ界の枠を超えた新たな挑戦になる。