日本のエース乾友紀子(24=井村シンクロ)が4冠に輝いた。この日はソロ、チーム、デュエットを制し、3日のフリーコンビネーションと合わせて、出場全種目を制した。どの種目でも2位以下に大差をつける圧勝だった。世界選手権(7~8月、ロシア・カザニ)でのメダル獲得に向けて前進した。

 3日間で4種目、計10回の演技を披露。第2日の3日は疲労から心身ともに不調に陥った。「昨日は気持ちの面でくじけてしまった。」チームFRの演技では体が思うように動かず、精彩を欠いた。日本代表の井村雅代ヘッドコーチ(64)から「体力面で厳しいときは精神力でカバーしなさい」と活を入れられ、体の動かし方を含めた切り替えの方法を教わった。最終日は、心身ともに復調し、貫禄ある演技を披露。3日間を通して「10回も高いレベルの内容で泳いだことはいい経験、自信になった」と成長を実感した様子だった。