昨年のアジア大会男子シングルス金メダルで、世界149位の西岡良仁(19=ヨネックス)が、2本のマッチポイントをはね返す劇的な逆転劇で予選決勝に進んだ。

 同105位のゴンボス(スロバキア)に最終セット5-6で2本のマッチポイントを握られたが、2時間6分の末、2-6、6-2、8-6で逆転勝ちを収めた。同169位のダニエル太郎(22)も予選決勝に進出した。クルム伊達公子(44)を含む日本女子は7人全員が初戦で敗退した。クルム伊達は、09年全米以来の4大大会予選敗退となった。

 西岡は、第1セットは「目が追いついていかなかった」。しかし、第2セットから、持ち味の独特の間合いとリズムで相手のミスを引き出し、セットオールに追いついた。最終セットは一進一退の攻防。しかし、第12ゲームで2本連続のマッチポイントを握られた。「あまり緊張はなかった」。その2本を圧巻のドロップショットなどで逃れ、3ゲームを連取。最後は雄たけびで勝利を祝った。西岡は全仏初挑戦で初の本戦入りまで残り1勝と迫った。