萩野公介(20=東洋大)が専門外の男子1500メートル自由形で、15分5秒35で初優勝した。スタートからゴーグルが外れるハプニングも、専門の選手たちを寄せ付けず、マルチスイマーの貫禄を見せた。

 序盤はレースどころではなかった。スタートの飛び込みでゴーグルが外れる。「どうにかしよう」と必死に300メートル付近で右目だけ強引にはめ込むと、ラストは体2つ分のリードを奪いゴール。「いろいろあって1500メートルは短く感じた」と苦笑い。日本一を証明し、日本記録にも手ごたえを得た。だが、この種目の日本記録では世界の表彰台は遠い。「日本の中ではいいが、世界レベルでは良くない」。1500メートル自由形はこの日限りでしばらく封印。個人メドレーなど世界一を狙える種目に専心していく。