男らしくなれ-。シンクロナイズドスイミングで男女の選手がペアを組む混合デュエットの安部篤史(32=トゥリトネス)と足立夢実(26=国士舘シンクロク)は28日、都内で練習を公開した。初出場する世界選手権(7月、ロシア)まで約2カ月。花牟礼雅美コーチは男女種目の特性を考え、より安部の男らしさを強調していく方針を示した。

 初披露となった3日のジャパンオープンで、安部は長髪のオールバックに、ワンピースタイプの水着を着て「おばちゃんメーク」(花牟礼コーチ)で臨んだ。同調性を意識した結果だったが「女子が2人いるみたい」と不評だった。

 花牟礼コーチは「男女であることをアピールしないといけない」と、新種目の原点を確認。安部を男らしくするため、オールバックだった髪形をベリーショートにさせた。水着は海外の情勢をにらみながらパンツスタイルへの変更を模索。メークは代表スポンサーで化粧品会社コーセーの協力を得て、りりしく見えるメークを追求していく。

 演技でも男らしさを求める。リフトではペアを組む足立を高く飛ばし、女子同士との違いを見せる。「男性らしくとは何かを意識している」と安部。世界選手権を前に、来月末にはスペインオープンに出場。初の男子代表として試行錯誤は続く。