テニスの全仏オープン男子シングルス第5シードで25歳の錦織圭(日清食品)は、31日に行われる見通しの4回戦で、世界ランキング74位で30歳のテイムラズ・ガバシビリ(ロシア)と対戦する。

 勝てば日本男子で1933年にベスト4入りした佐藤次郎以来82年ぶりの8強入りとなる。30日は会場内のコートで約1時間練習した。

 ツアーでの対戦成績は錦織の3勝1敗。黒星は左脚付け根の痛みで第1セット途中に棄権したもの。予選では2007年に1度敗れた。ガバシビリに目立った実績はないが、今大会は1回戦で第11シードのフェリシアノ・ロペス(スペイン)を破るなど勢いに乗る。

 錦織が優勝した4月のバルセロナ・オープンでも対戦した。錦織は「攻撃的なテニスで粗いところはあるが、フォアハンドは強烈」と警戒する。ガバシビリは「バルセロナで彼は素晴らしいテニスをしたが全仏は別だ。5セットの試合ならチャンスはある」と、持久戦に持ち込んで隙を狙ってきそうだ。

 3回戦が不戦勝となった錦織は4回戦まで間隔が空き「100パーセントで臨める。ありがたい」と歓迎。「集中力を保って練習したい」と、実戦勘が鈍らないよう心掛けている様子だった。