国際バスケットボール連盟(FIBA)による日本協会への処分解除後、初の国際大会出場で、日本が新たな一歩を踏み出した。男子1次リーグC組初戦でフィンランドに72-73で惜敗したが、主将の藤井祐真選手(23=東芝)は「ずっと出られるか分からない状況だった。大会に出られることに感謝したい」とコートに立てる喜びをかみしめた。

 国際試合停止処分の影響で、通常なら大会前の春に実施する海外遠征ができなかった。国内で先輩格の日本代表や、留学生選抜を相手に調整したが、チームとして国際経験を積む機会を逃した。

 12点差で迎えた第4クオーターに猛追し、終了間際に72-70と逆転に成功。直後に3点シュートを決められて敗れたが、選手のはつらつとしたプレーが光った。

 処分解除で日本の男子は9月、女子は8月から始まる来年のリオデジャネイロ五輪に向けた予選に出場する道が開けた。池内泰明監督(55)は「国を代表して戦うことは貴重な経験。この中から日本代表に入る選手が出てほしい」と若手の成長に期待を寄せた。