「野獣」は畳の上以外でも、獲物を追う? ロンドン五輪柔道女子57キロ級金メダリストの松本薫(27=ベネシード)が25日、柔道スタイルから「野獣」と呼ばれる柔道家ならではの習性を明かした。

 前夜、都内の味の素ナショナルトレーニングセンターでは、滞在していたトップ選手のためにバーベキューと花火が用意され、つかの間の夏気分を味わうことができたのだが、鮮やかな手持ち花火も松本にかかれば、観賞にとどまらない。

 花火を剣に見立て、大好きな漫画「るろうに剣心」の主人公である緋村剣心が使う剣術「飛天御剣流」の十八番「龍槌閃(りゅうついせん)」という技を繰り出したが、その目の前にいたのは卓球の福原愛。思わず逃げた相手を、花火を持ったまま追いかけたらしく、「逃げるとつい追いかけたくなりませんか」と笑顔で振り返った。

 試合でも必要なまでに、粘り強く相手を追い詰めるのが松本流。今度は畳の上でもその真価を発揮できれば、世界選手権(8月、北京)で12年ロンドン五輪以来の世界の頂点も見えてくるだろう。