飛び込みの寺内健(34=ミキハウス)が夏季では日本人最多タイ5度目の五輪出場を決めた。

 男子3メートル板飛び込み準決勝で、463・25点の10位で決勝に進出。12位以内に与えられる来年リオデジャネイロ五輪出場権を得た。

 五輪出場権を獲得すると、小学5年から教わる馬淵崇英コーチと抱き合う。涙ぐむ馬淵コーチから「やっとやな」といわれると、込み上げるものがあった。ベテランの34歳は「コーチとやっとつかんだ。出て当たり前だった過去4回の五輪とは違う」と感慨深げに言った。

 08年北京五輪後に一時引退。11年に復帰したが、同年の世界選手権では最後の1本で失敗し、12年ロンドン五輪出場権を逃している。心が折れそうなときは「4年後、見返してやる」と言い聞かせた。水泳界では大ベテランの34歳が不屈の闘志で、4年前のリベンジを果たし、5度目の五輪切符を獲得した。