ロンドンパラリンピックで金メダルを獲得した日本女子代表が、強豪ロシアに2-4で惜敗した。

 後半に崩れた。前半1-1で折り返した日本が、後半ラスト8分で3失点した。昨年の世界選手権2位のロシアから集中的に足元を狙われ、立て続けに失点。

 試合後、欠端瑛子(22)は「自分のミスや、決める所で得点できなかったことが敗因だと思います。1つも勝てなかったことが本当に悔しいです…」と涙した。

 ロシア戦の前には、韓国に1-1で引き分け、トルコに3-6で敗れた。3試合で2敗1分だった。

 右手のけがで全試合欠場した、主将浦田理恵(38)は「3試合とも後半で疲れがみえてガタガタだった。若手はもっと声を出して、コミュニケーションを取らないといけない」。

 市川喬一監督も「過去もあるが、現実をしっかりみないといけない。ベテランに頼るのではなく、この大会は(20代の)若手で乗り越えるので、反省をいかして明日以降につなげたいです」と、振り返った。

 今年11月には、リオデジャネイロパラリンピックの出場権を懸けた最終予選が行われる。

 浦田は「この大会もリオにつなげるためにやっている。今日の悔しい思いを考えて、『結果』にこだわりたいです。(それまでに)けがは余裕で治します」と気合を入れた。

 ゴールボールは1940年代、第2次世界大戦で視覚に障害を受けた傷痍(しょうい)軍人のためのリハビリテーションプログラムとして考案。

 選手は視力の程度にかかわらず、ゴーグルをして目が見えない状態で、1チーム3人でプレーする。バレーボールとほぼ同じ大きさのコートで行い、前後半各12分での得点数を競う。

 攻撃側は、鈴の入った1・25キロのボールを転がし、幅9メートルの相手ゴールを狙う。音と気配による駆け引きで、プレー前には審判が「静かに」と注意を促すボードを会場内に掲げる。「沈黙の中の格闘技」とも呼ばれている。

 同大会は8月2日までの3日間で、日本、ロシア、トルコ、韓国との総当たり戦を経て、順位決定戦が行われる。