卓球女子の石川佳純(22=全農)が、アウェー中国の洗礼を浴びた。10日、ワールドツアー中国オープンを終え、開催地の成都から帰国。北京経由で成田空港に到着したが、同便で帰国した男子の大島祐哉(21=早大)ら同乗した全員の荷物が日本に届かなかった。

 成都からの中国国内線が約1時間半遅れたため、成田行きの便への乗り継ぎ時間は30分弱。石川らは走って間に合ったが、荷物の積み替えが間に合わなかったようだ。「お昼ご飯も食べられなかったし、おなかがすきました。次のブルガリアオープンやチェコオープンまで、しっかり寝て体力つけて、おいしいものを食べて準備したい。夏は体力勝負なので。今は焼き肉が食べたいです」と苦笑いした。

 準決勝では世界ランク1位の丁寧(中国)に対し、6月のジャパンオープン荻村杯同様に1-4で敗れたが、「前回よりもやれたなと思う。世界チャンピオンのボールに対応もできたし、サーブが効くなという自信もついた。世界チャンピオンと連続してやることは私にとってプラス」と手応えは得つつある。

 8日に発表された8月の世界ランクは5位で変わらなかったが、2大会連続2度目の五輪出場権は大きく引き寄せた。9月上旬に発表される同ランク日本人上位2人が、16年リオデジャネイロ五輪のシングルス代表に内定する。来月2日の発表予定まで、8月のワールドツアーは残り2戦。出場権争いの重圧にも「楽しいということはない。苦しいことの方が多い。でも結果を出したことは自信になる。自分が後悔しないように、あと2戦戦いたい」と意気込んだ。