五輪柔道3連覇の野村忠宏(40=ミキハウス)が8月31日、大阪市内で引退会見を開き、今後は指導者として柔道界に身をささげる考えを示した。

 体の限界まで現役を全うし「すがすがしい気持ち」と笑みを浮かべ「弱かった子供時代、チャンピオンだった最強時代、その後に苦しみ続けた時代、いろんな経験をした。学んだことを世界を目指す選手に伝えたい。悔しさで強くなれる選手を育てたい」と語った。欧州など海外の道場からも既にオファーが届いているが、指導者として目指す舞台も五輪になる。「五輪は特別。来年はリオ、5年後は東京。何らかの形でサポートできれば」。所属先ミキハウスは継続して支援する意向。野村は「一生柔道家でありたい」と目を輝かせた。