日本スポーツ界を代表する指導者たちが、女子レスリングに学ぶ-。日本オリンピック委員会(JOC)の監督・コーチ専門部会が今月下旬の女子レスリング新潟・十日町合宿を視察することが2日までに決まった。同専門部会は、陸上や競技、柔道など各競技の日本代表指導陣で構成。高田裕司部会長は「女子レスの練習から、強化のヒントを得てほしい」と話した。

 女子レスリングは先月の世界選手権で金3、銀1、銅1を獲得した「メダル最有望競技」。栄和人監督の指導のもと、世界大会16連覇の吉田沙保里らが練習中に休まず動き続ける「ノンストップ・トレーニング」で「世界一」の座を守る。特に周囲に何もない環境で練習漬けになる十日町合宿は強さの源と言われる。

 先月25日に行われた同部会では、厳しい練習で知られるシンクロの井村雅代コーチが講演。ラグビーW杯で日本代表が南アフリカを破った裏には、1日5回の過酷な練習がある。来年のリオ、20年東京五輪に向けて、体力と精神力を鍛えるのは各競技共通の課題だ。吉田や伊調、登坂ら世界女王の激しい練習が、日本にメダルラッシュを呼び込む。