シンクロナイズドスイミングの日本代表の第2次選考会が10日、都内で行われ、7月の世界選手権のチーム、デュエットで銅メダルを獲得した乾友紀子(24=井村シンクロク)三井梨紗子(22=東京シンクロク)吉田胡桃(23=井村シンクロク)箱山愛香(24=長野シンクロク)中村麻衣(26=井村シンクロク)の5人が代表に決定した。

 この日の選考会には18人が出場。女子15人が来月1日からの最終選考会に進出。トップ5人は代表に決まり、最終選考会は免除となった。最終選考会では来年3月のリオデジャネイロ五輪最終予選(ブラジル)の代表10人が決まる。

 代表選考会中に、不気味なニュースが流れてきた。五輪メダルへのライバル国の1つでもあるスペインの元エース、ヘマ・メングアルが3年ぶりに女子代表に復帰した。メングアルは08年北京五輪デュエット、チームで銀メダルを獲得。12年ロンドン五輪前に引退し出産。今夏の世界選手権では男女のミックスデュエットで現役復帰した。

 ライバル国はすでに始動し、メダル獲得へ本気になっている。今回の2次選考会では従来の一発選考とは違い、先月下旬からの合宿で井村雅代ヘッドコーチ(65)らが評価した得点も加味した。井村氏は「人選で失敗はできない」と五輪メダル奪還へ、厳しい表情をみせた。ライバル国スペインのエース復帰に、井村ヘッドコーチは「選手にとってはすごい危機感。でも簡単にカムバックした有名人に負けてはあかん」と必勝指令を出した。最終選考会は残すものの、すでに戦いは始まっている。