53歳の山本博(日体大教)がリオデジャネイロ五輪出場を逃した。ナショナルチーム選考会に2年ぶりに出場したが、3日間の合計得点で10位に終わり、選出条件の5位以内に入れなかった。試合後、あらためて20年東京五輪を目指すことを宣言した。

 「久しぶりに悔しい」。試合後、山本は珍しく悔しさをあらわにした。自分以外は全員10代、20代。会場近くのマッサージ店に通いながら、3日間の長丁場を戦い抜いたが、スコアが安定感を欠いた。今年の世界選手権で男子団体が来年の五輪出場権を確保できなかったことで巡ってきたチャンスだった。5位以内に入れば来年6月の五輪出場枠獲得大会に出場できる可能性があった。高校生が1、2位通過するなど若い力も台頭している。それでも「まだ悔しいと思える気持ちがある。負けたまま終わりたくない。まずは17年の世界選手権を目指します」と、早々に来年以降も挑戦し続けることを明言した。

 ◆男子のリオ五輪出場条件 今回選出された5人は、1~2月の海外合宿での記録会と3月の国内記録会の合計得点で2人に絞られる。この2人に個人で五輪出場権を獲得している古川高晴を加えた3人が、6月のW杯アンタルヤ大会で五輪団体出場権を獲得すれば、五輪代表に内定する。