フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終戦、NHK杯は今日27日に長野ビッグハットで開幕する。休養から復帰した浅田真央(25=中京大)は、GP連勝を狙う。

 第3戦中国杯からの連勝を狙う浅田が26日、「ベテラン調整」をみせた。自力でのファイナルへは4位以内が条件となる一戦を前に、午後の練習では時間を5分残して終了。「明日(のSP)が一番力を出さないといけない。疲れを残さないまま終わるという形」と説明した。これまでは時間いっぱい使うのが通例だったが、25歳らしい冷静な判断をみせた。

 練習では改善に取り組むルッツを入念にチェック。左足エッジの外側を使って跳ぶジャンプだが、内側を使う悪癖が抜けていない。「いつも通りかな」と失敗も出たが、「自分の調子の良い時、悪い時は分かっている。本番一発に集中したい」と焦りはなかった。

 GPはこれが節目の20戦目となる。「15歳からずっと出ている。スケート人生のなかの決まった大会。今回もベストを尽くしたい」と感慨深げ。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は変わらずに好調で、「ジャンプも重要ですが、最初から最後までプログラムすべてを見て」と希望した。

 ◆GPファイナル進出条件 6大会あるGPシリーズで、出場2大会の合計ポイント上位6人がファイナル(12月、バルセロナ)に進出する。パリ同時多発テロによってSPのみで打ち切りとなったフランス杯に出場した選手が7位となった場合は、特例措置としてファイナル出場が認められることになっている。